音楽を始めたばかりの方が迷いがちな楽器の保管方法ですが、きちんと保管しないと楽器に悪影響が出てしまいます。そこで今回は主な楽器の保管方法をお伝えします。
ギターを保管する際は、保管期間によって保管方法が異なります。1か月を超えるような長期保管をする場合は、弦をサビ予防のために外し、ケースに乾燥剤を入れて保管します。また、ギター本体は地震などによる転倒を防止するためにケースへ入れますが、湿度調整剤を入れたうえで、定期的にケースを開け、湿度の調整をします。
ギターが傷むのを予防するにはケースへ入れるだけでは十分ではなく、ケースを置く場所にも気を使う必要があります。直射日光が当たらず、適切な湿度の場所に置くようにしましょう。
一般的にギターにとっての最適な湿度は50%といわれていますが、冷暖房の風が当たる場所に置いておくと、部屋全体の湿度が50%であっても乾燥してボディが割れてしまうこともあるので、置き場所には気を付けましょう。
1か月未満の短期保管の場合は、ギターの弦を外す必要はありませんが、少し緩めてから、ギタースタンドに立てておきましょう。緩めないでおくと、ネックに余分な力がかかるために反りが生じてしまうことがあります。
管楽器の保管方法は、木管楽器と金管楽器によって多少異なります。共通していえることは、保管前に丁寧にお手入れをしないと正しい音程が出なくなってしまうことと、ケースに入れたうえで、直射日光に当たらないように保管しなければならないことです。
金管楽器の保管は、サビを防止することを意識することが大切です。使用後は、楽器内に水分が溜まりますので、保管前にまずそれを丁寧に除去します。そしてオイルを定期的にさします。オイルをさす頻度は楽器によって異なりますが、週1回から月1回程度となります。
木管楽器の保管は、温度と湿度に注意します。温度の変化が激しいと、楽器が割れてしまうので、ケースを開ける場所の温度には特に気を付けましょう。
また、金管楽器と同様に使用後は必ず楽器内の水分を除去し、クロスで全体を拭くようにしましょう。もし、油を使ったお手入れが必要になったときは、専門的な知識がないと難しい作業なので楽器店に依頼することをおすすめします。
ドラムを保管するときは、シェルの歪みを防ぐためにヘッドは緩めないようにしましょう。金属部分はクロスで丁寧に拭き、指紋や汗を取り除きます。また、木製のシェルの場合は、直射日光と湿度の影響を受けやすく、割れやすくなったり、音が変化してしまったりするので注意が必要です。
シンバルスタンドやペダルなどはひとまとめにして、キャリー付きのハードケースに入れておくと持ち運びの際にも便利です。
いかがでしたか。楽器を保管する際はさまざまなことに注意し、いろいろな手入れが必要です。また、自宅に楽器を保管するための適切なスペースがない場合もあるでしょう。その場合は、温度や湿度をしっかりと管理しているレンタル収納スペースやトランクルームの利用を検討してみてはどうでしょうか。
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